2022年01月11日
デンカ、千葉でPS樹脂ケミカルリサイクル
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東洋スチレン、デンカ

 デンカは11日、50%出資の東洋スチレン(本社:東京都港区、松下三四郎社長)千葉工場内に使用済みポリスチレン(PS)樹脂のケミカルリサイクルプラント(年間処理能力:約3,000トン)の建設を決めたと発表した。
 工場はデンカ千葉工場(市原市)にあり、稼働開始は2023年度下期の予定。東洋スチレンはデンカ(50%)、日鉄ケミカル&マテリアル(35%)、ダイセル(15%)3社の合弁事業会社。

 脱炭素・循環型社会構築のためには、廃プラスチックの再資源化は不可欠。ケミカルリサイクルはマテリアルリサイクルと異なり再利用用途に制限がなく、何度でも再生できるうえ、他のプラスチックと比べてもモノマーに熱分解しやすい特長を有する。

 東洋スチレンは今回、世界で初めて使用済みPS樹脂のケミカルリサイクル事業を開始した米国Agilyx(アジリックス、本社:オレゴン州)社との技術ライセンス契約に基づき、同プラントを建設する。

 また、SDGs 未来都市である市原市が取り組む「市原発サーキュラーエコノミーの創造」において、市民・企業・行政が一体となったプラットフォームへの参加を予定している。


<用語の解説>
◆ケミカルリサイクル :廃プラスチック製品を化学的に分解することで、原料やモノマーに戻し、プラスチック製品の原料として再生利用する技術(燃料として消費するサーマルリサイクルや、食品包装材料として再生利用するマテリアルリサイクルとは異なる。

ニュースリリース

(東洋スチレン)
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1641874823.pdf

(デンカ)
https://www.chem-t.com/fax/images/tmp_file1_1641874780.pdf